2024年12月24日(火) 第66回なごみカフェ
(伊勢崎市民病院内「オアシス」にて)
今月のカフェは、クリスマスイブなので「もろびとこぞりて」と「きよしこの夜」を皆さんで歌いました。
*本日は、片山先生が立ち寄って下さり少し懐かしい雰囲気でスタートをしました。
<ことばの 処方箋>
「1人一時間一人で考える」
本日は、新しい方が1名来られました。 カフェに来られた思いを涙ながらに語って下さいました。帰り際には、「カフェの皆さんが温かく迎えてくれたことが嬉しかった」と笑顔で話して帰られました。
誰も知らない所に1人で来るのは勇気がいりますね。医療スタッフが背中を押して下さったとお聞きし ましたが 、このような笑顔を見られるのはスタッフとしてはとても嬉しいです。
ディスカッションでは、「不安の解消法について」皆さんの体験をお聞きしました。ペットを飼うことが癒しになっているというお話が出ていました。 不安な気持ちが和らぐような時間をあえて作るのも大切なのかのしれませんね。
樋野先生の本からは、「一日一時間静思」をする時間を持つことの大切さを学びました。
今年一年ありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。
2024年11月26日(火) 第65回なごみカフェ
(伊勢崎市民病院内「オアシス」にて)
日増しに寒くなってきましたが、皆さんの体調が守られていて感謝でした。
現在治療中の方も足を運んで下さり頑張っている姿にこちらが力をもらいました。
今月のテーマは、「患者の心を灯す言葉 」
*ディスカッションでは、参加者の方から 主治医との関係のお話や治療のこと、 がんになられた笠井信輔さんの講演会へ行かれた 方のお話で盛り上がりました。
笠井信輔さんの講演会の中で「標準治療」という言葉が出てきたそうですが、確かに自分がどういう治療を受けているのか?あまり意識したことがないかもしれませんね。
*標準治療とは、「現時点で、患者さんに最も効果が期待でき、安全性も確認された最善の治療です。
*緩和ケア医から患者さんにわかりやすく「がんステージ 4について、末期がんの状態とは?緩和ケアの役割」について教えて頂きました。なかなか主治医に聞けないでいることってありますよね。緩和ケアは自分にはまだ関係ないと思っている患者さんが 多い と思いますが、「人生の最終段階の医療」と認識している方も多いですね。参加者の方からは 、「 確かな情報を得る良い機会になりました 」「まだまだ自分には関係がないと思っていましたが、モルヒネを打つところという認識だったので詳しくお話が聞けて良かったです」 と お声を頂きました。
2024年10月22日(火) 第64回なごみカフェ
(伊勢崎市民病院内「オアシス」にて)
本日のカフェが始まる頃には秋晴れとなり会場の窓からの風がとても心地よく感じました。
ここの所気温の変化が激しく体調を心配していましたが、皆さんの元気な姿にこちらがパワーをもらいました。
ディスカッションでは、「元気なときにできなかったことをすればいい」という本の箇所から参加者の体験談をもとに立場を超えた交流の中で対話がなされました。
とても印象に残った のは 「先伸ばしにしないで今やれることをやった方がよい」という ご遺族からのアドバイスや男性の患者さんですが、自由な時間ができたことで心のゆとりができたというお話でした。
医師からは、参加者のお話にとても耳を傾けられ当事者の方へ「どのようなきっかけで前向きになれたのか?」という質問がありました。
当事者の方から は、 旅行へ出かけたり病気の体験を活かし資格に挑戦するなどのお話が出ていました。 そして、同じ体験者から 生きるヒントをもらい自分に取り入れ新たな一歩を踏み出した お話などをお聞き することができ、とても有意義な時間 でした。
2024年9月24日(火) 第63回なごみカフェ
(伊勢崎市民病院内「オアシス」にて)
少し秋めいてきたせいか過ごしやすくなってきましたね。
今日は抗がん剤治療中の方が何人か見えていましたが、治療後にカフェに立ち寄って下さった方や副作用を抱えながらも足を運んで下さる方もいらして、こちらがとても力をもらいました。
◆ディスカッションでは、「がん当事者と家族の中で一番困っている人は誰か」樋野興夫先生の本の箇所を用いて個々の経験談をもとに意見を出し合いました。がんを告知された時の家族の反応などもお聞きしましたが(タイプ)は様々です。身内にがん体験者がいたり医療関係者がいた場合 、話しやすかったりしますが、がんはそれぞれ違うので当事者への声かけ方は難しいですね。医療者からは、「辛いのは当事者もご家族も同じではないか」という意見もありました。ご家族は第2の患者と言われますのでどちらが辛いという答えの出し方は難しいですね。とても考えさせられる回となりました。
2024年8月27日(火) 第62回なごみカフェ
(伊勢崎市民病院内「オアシス」にて)
台風の進路が心配でしたが、気温も少し下がり無事に開催ができてホッとしています。
本日は新しい方の参加はありませんでしたが、県内の大学生が参加をしてくれました。参加者の方々のお話を聞き、自身も親族にがん患者がいることやどのように支えてきたかを披露してくれました。親族以外のがん患者の生の声を聞く機会がなかったとのことでとても貴重な体験であったことや目標にしている仕事がさらに明確になったと話してくれました。この体験が少しでも将来に繋がれば嬉しいです。
ディスカッションでは、「がんになり支えられて嬉しかったこと」を皆さんからお聞きしました。特に印象に残ったのが、1人で抱えてきてしまった思いを話して下さった方がおりました。言葉に出して伝えて 下さったことがとても嬉しかったです。ここなら自分の気持ちを話せる!そんな場になれたら嬉しいです。
2024年7月23日(火) 第61回なごみカフェ
(伊勢崎市民病院内「オアシス」にて)
夏本番ですが、熱中症対策をしっかりしてこの夏を乗り越えたいですね。
本日は、2人の新しい方の参加がありました。現在治療を続けている方々ですが、特に病気と向き合う中で心の変化について詳しくお話を伺いました。特に女性の場合は、抗がん剤治療で容姿が変わったりしますので人に会うのが億劫になったりします。そして、今までに感じたことがない感情が湧き自分の心の変化に気づき悩まれる方が多いかもしれません。友人や職場の人には言えない 気持ちをカフェで吐露できた自分に驚かれている方もいらっしゃいました。かえって知らいない方の中でお話をする方が楽なのかもしれませんね。
◆本日の本の箇所
「 to do 」よりも「 to be 」が癒しになる という箇所を学びましたが、何かをすることによる癒しではなく何かであることによる癒し・・・(そばにいてくれる存在)が心地よく癒されるとあります。「 to be 」の癒しを考えることができて良かったと参加者の方々より感想が届きました。
2024年6月25日(火) 第60回なごみカフェ
(伊勢崎市民病院内「オアシス」にて)
梅雨に入りましたが、真夏の暑さを感じる日もあり体調管理が大変ですね。
今回は、新しい方が1名参加されました。
本日は、樋野先生の本より「顔つきは一瞬にして変わる」という箇所を学びディスカッションしました。参加者の方からは「毎日、笑顔を意識している」という方や「家族の顔つきで心の様子を見ている」など日常の様子をお聞きしました。医療関係者からは、face to face の治療の大切さやがん患者さんに寄り添う時は顔つきを見ながら接している様子などを伺いました。「患者も家族もいい顔つきでいたら、治療と看護の現場風景が驚くほど変わります」と本にありますが、参加者の方々が改めて「あの時はどんな顔をしていただろう」と振り返る姿がとても印象に残りました。
*参加者の方からラベンダーをリボンで編んだかわいい手作り品がスタッフへ届きました。ラベンダーを育てるのは難しいと思いますが嬉しいです。
2024年5月28日(火) 第59回なごみカフェ
(伊勢崎市民病院内「オアシス」にて)
本日は、夕方から台風並みの大雨情報が出ていましたが、「ここにくれば元気になる ので 頑張って来ました!」という参加者の方の言葉をもらいスタッフとしてはとてもありが たい思いでスタートしました。カフェでは、新しい方3名の参加があり行われました。
◆ 本日は、グループディスカッションではなく新しい方の自己紹介と参加者全員へ「なごみカフェへどんな思いで参加しているのか?」などをお聞きして見ました。
特に印象に残ったのが参加者の方から「心が和む場」という言葉でした。「和む」とは?抱えているストレスの軽減に
繋がったり気持ちを吐露できたことで心が軽くなるようなことでしょうか。
お話をお聞きしているとお一人お一人のがん患者さんの切実な思いが伝わって来ましたが、問題(悩み)は解決するわけではありません。しかし (がん哲学外来創設者)樋野興夫先生が言われた通り患者さんが帰るときに笑顔になっている姿を見たときに「 問題は 解決で き ないが解消はできる」との言葉の処方箋が浮かんできました。
それから、がん患者さんの体験が誰かを慰めたり励ましたりしますが、 頭の中が( WHY )なぜ?」となっているときは苦しくてたまりませんね。でも「 HOW 」どう乗り越えていくかに切り替わった時の体験談は心に沁みますし力をもらいます。
本日のカフェでは、改めて参加者の方々のお話を伺い大きな気づきがありとてもよい機会となりました。
ありがとうございました。
2024年4月23日(火) 第58回なごみカフェ
(伊勢崎市民病院内「オアシス」にて)
今年の春は、寒暖差がとても激しく体調を崩す方が増えていますがお気をつけください。本日は、新しい方が 1 名参加されました。
◆ 4 月より(緩和ケアチーム)廣野先生が参加して下さいますので宜しくお願い致します。
★本日のテーマ「がん患者が望むことは?」
★本の箇所:著者(樋野興夫)「先読み」と「配慮」は違う
始めて参加して下さった男性患者さんから自己紹介と近況 ・ がんと診断されてからの心の状態 を聞かせて頂きました。
ディスカッションの時間には、廣野先生を囲んで 「緩和ケア」についてどんなイメージがあるか?を参加者の方々から伺いました。「怖くて深く考えたことがなかった場所」「緩和ケアについてあまり知らなかった」 「緩和ケアのことを扱ってくれると思ってなかった」 など お話を伺えました。
「実際に人生最後の時が近づいている時ではなく、元気な時に緩和ケアの話は聞いておくのはいいですね。」とカフェ後にスタッフに話 し かけて下さった参加者の方がおられます。 よ い機会となり嬉しいです。
皆様が樋野先生の言葉の処方箋に出会い、病気になることによっての「気づき」や話すことの「大切さ」などを改めて感じて頂ける回となりました。 ありがたいです。
2024年3月26日(火) 第57回なごみカフェ
(伊勢崎市民病院内「オアシス」にて)
今年は、桜の開花が遅れていていますが早く満開になるといいですね。
本日は、新しい方が2名来られました。
★本日のテーマ「会話ではなく対話とは?」
★本の箇所:著者(樋野興夫)「会話があっても対話がない」
◆本日のディスカッションの時間は、【会話と対話の違い】についてグループで語り合いました。参加者の方からは「改めて会話しかしていないことに気づきました」「会話と対話の違いを知りました」などと 気づかれた方が 多かったです。
なぜ?「対話」ががん患者には必要なのか?皆さんとトークができ貴重な時間となりました。
ディスカッション後は、なごみカフェの創設から携わって下さった伊勢崎市民病院長補佐・外科診療部長 (片山和久先生が3月で退職なさるということで「お別れ会」を させて頂きました。 7 年前に始まったなごみカフェですが 、 医療者として立場を超えた交流をするのはとても難しかったと思いますが、見事に立場を超えた交流の場を作って下さいました。
片山先生がいて下さったことで 、がん患者さんやご家族 が安心して相談できたこと。そして、参加して下さった皆さんが正しい 医療情報をお聞きすることができたこと。医療者として支えて下さったこと。 参加者の皆様からも「感謝」な思いが溢れていました。
スタッフからは、片山先生が歩んで下さった7 年間の道のりをスライドにまとめ「感謝」な気持ちをお伝えさせて頂きました。
2024年2月27日(火) 第56回なごみカフェ
(伊勢崎市民病院内「オアシス」にて)
春がとても待ち遠しいですね。
今月のカフェでは、新しい方が2 名 参加されました。
AYAカフェの代表 も参加して 下さいました。
★ ディスカッションでは、 「 夫婦のどちらかが(がん)になった場合の寄り添い」について トーク が行われました。参加者の中にご夫婦が(がん)であるという方がおられ 、 お互いに自分の病気に向き合いながら頑張っているというお話に参加者の方々が耳を傾けていました。(最近は、ご夫婦でがんになられるケースが増えてきましたね)
★ AYA カフェの代表 からは、 近況で仕事を始めてからの自分の心の変化や葛藤などを話して頂きました。参加者の方からは、「自分自身をよく理解し整理できていて素晴らしいね」と声がかかっていました。世代を超えた交流の場にもなり貴重な時間となりました。ありがとうございました。
2024年1月23日(火) 第55回なごみカフェ
(伊勢崎市民病院内「オアシス」にて)
第55回は、7年目のスタートとなりました。
昨年の10月より伊勢崎市民病院内での開催が可能になりましたが、新型コロナウイルスとインフルエンザが流行しております。現在はリアルカフェが開催できていますが、油断はできません。引き続き安心して安全なカフェを行えるようにしてい きたいと思いますので 今年も宜しくお願い致します。
カフェでは、新しい3名の方の参加がありました。 その中でAYA世代の方の参加がありご自分の病気を受け入れるまでの心
情を語って下さいました。 「 同じ世代 の人と出会いたい」と話しておられましたが、 群馬県ではAYA世代のがん哲学外来カフェが存在していますが、改めて集まる場の必要性を感じました。
グループディスカッションでは、がん患者さんからのストレス解消法やモチベーションアップに繋がった出来事などを語り合いました。
参加者の方から、「なごみカフェに参加するようになって考え方が変わった」という感想を 頂きました。
樋野興夫先生の言葉の処方箋から生き抜くためのヒントや対話の中から色々なことを学んでくれたのかもしれません。がん患者の成長はスタッフにとって嬉しい限りです。